地域の特色が光る助け合い~あったか雪募金@新潟~

記録的大雪 札幌を襲撃!

2022年2月、札幌も記録的な大雪に見舞われ、対策に慣れているはずの私たちでも経験のない異例の事態に見舞われました。
交通網はストップし、除雪も間に合わず、道路は終日大渋滞。雪に足を取られ埋まる自動車、助けるためにスコップを持って走っていく人々、そんな風景をあちこちでみかけました。
せめて玄関から出られるようにと除けた雪も、排雪する場所にすら事欠く有様で、かいてもかいても降ってくる雪に「もう、うんざりだ―!」と叫びたくなったほどでした。
雪がやんで3日経ってもJRや路線バスの運休はまだ続き、市内各地で休校や自宅待機なども続出。生活環境の混乱は深刻なものとなりました。

全面再開へと力を注いでくださる方々にただただ頭が下がる毎日をすごしたものです。

そして週は明け、通常運行に戻り、日常が取り戻せた喜びとありがたさは筆舌に尽くしがたいものがありました。

そんなときふと頭をよぎったのは、雪かきする体力がないご高齢の方や障がいのある方のことです。
災害とも呼べる大雪の際、取り残された存在になっていないだろうか。
今回、私たちはご近所の方々と協力しながら除雪ができましたが、普段なかなか「ヘルプ」を出せない方々まで助け合いの手が回っているのかと、心配になったのでした。

実は、あるんです。助け合いの輪が新潟に。

そんな心配はご無用と、「助け合い」がきちんと形になっている地域がありました。
新潟県共同募金会では、雪国応援募金として、豪雪地帯の高齢者・障害者など、自力で除雪・排雪することが困難な世帯への支援および除雪ボランティアの活動や育成について助成し、雪国の冬期間を安心・安全に過ごしていただくことを目的に「あったか雪募金」をすでに実施されていました。
新潟県下8つの市町村共同募金委員会で行われているこの募金と並行し、普段から大雪に備えているという津南町の方にお話を伺うことができました。

「小さな町だけど、普段から大雪に備えています」とご担当の板場さん。
全国屈指の豪雪地帯の津南町は、高齢化率も41%と高齢化が進んでいます。そこで、いつまでも安心して住み続けられる地域にしようと、2014年から「あったか雪募金」を実施しています。歳末助け合い募金の後、1月から3月の期間で、町内五カ所に専用募金箱を設置するほか、振込でも募金を受け付けています。
更に生まれ故郷を離れて生活していても故郷を応援したいという皆様が集まった“東京津南郷会”の多大な協力もあり、暮らしを守るお手伝いが実現。
集まった募金は、除雪ボランティア団体の活動にあたっての除雪用資材の購入や、機械の修理代、燃料代などに使用されています。

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地元の人や故郷を愛する人の善意が募金という形で集まっているお陰で、自力で除雪することが困難な方も取り残すことなく支える仕組みが出来上がっているというわけですね。

離れていても、直接声をかけることができなくても、こころはひとつ。
気持ちがつながって、形をかえて、思いやりのあふれる社会になるように、我々も活動を応援しています。

募金概要はこちらから
募金期間:令和4年1月1日から3月31日
http://www.akaihane-niigata.or.jp/posts/post185.html